20代にイギリスに行き、そこで13年間暮らしたことが、
一番大きな人生の転機でした。
今は、海外旅行は一人でも行きますし、
英語を話せるようになって、
世界が広がったことは間違いありません。
最近はスマートフォンなどを使えば、
英語に限らず、簡単に海外のいろいろな言語を
通訳してくれるツールがありますよね。
なので、特にその国の言語を勉強しなくても
コミュニケーションがとれるみたいですね。
簡単にそんなことができるようになってきたのは、
ほんとに便利な時代になったなぁと実感しています。
それでも英会話講座は、まだ人気があるようですし、
英会話ができるようになりたいと思う人は多くいます。
私の場合、学校の勉強の延長ではなく、
普通のイギリス人と会話をして
その中で暮らしてみたいという希望がありました。
障害児施設でのボランティアから始めましたが、
イギリス人と一緒に働きながら
英語で生活ができるようになったことが
自信につながりました。
イギリスに行く前の日本にいた頃の自分は、
自信の無さをいつも感じていました。
成績が優秀というわけではありませんでしたが、
常に平均点以上は取れていたし、
教師から見れば「特に問題の無い子」だったと思います。
周りの事を気にしていたという自覚はありませんでしたが、
なぜか自分の中ではどこか不完全燃焼という
いつもモヤモヤした気持ちがありました。
他人から見た自分については気になりませんでしたが、
自分の中の自分が嫌いでした。
「こんなこともできない。」
「変なことを言われないように気にしてる自分。」
「やっぱり自分はダメなんだ。」
と、ネガティブ思考のオンパレードでした。
そんな気持ちを持っていたからなのか、
その頃は、胃痛がしたり、風邪を引きやすかったりと、
健康にも自信がありませんでした。
特に病気といえるようなものではなかったため、
父からは、「単に精神がたるんでいるからだ。」
と言われたりもしました。
漢方薬を飲んだり、ヨガ教室にも通ったりしてみましたが、
一時的には良くなったように思えても
心の奥の深い所にある自分の気持ちを見てなかったと思います。
漠然と考えていたイギリス行きでしたが、
短大を卒業するころには、具体的な計画になり、
実際にボランティアに参加するプログラムに申込をしました。
正直に言うと、ボランティアに参加したいというより
住居、食事、お小遣いも支給され、
1年のビザも保証してくれたことが大きかったです。
何をするにしても口で言うだけは簡単ですが、
実際行動することは、想像以上に難しいと思います。
今思うと、決断して行動してくれたその頃の自分に感謝です。
もし、あのまま行動を起こしていなかったら、
自分の事をもっと嫌いになっていたし、
そんな自分をもっと許せなくなっていたと思います。
気持ちの不安定さが体調にも悪影響し、
鬱っぽくなったとしても不思議はありません。
最初にイギリスでの生活が人生の転機と言いましたが、
英語が話せるようになったことより
世界は広いのだということを気づかせてもらったことが、
何より大きなことでした。
日本の中でも自分の周りだけで判断されること、
それに振り回されていたこと、
世界から見れば、ほんとにちっぽけな事なのだと
笑って言えるようになったことに感謝です。
英語が話せると言っても、
まだまだわからないことばかりです。
でも、知らないことに胸を張って「わかりません!」と、
言えるようになった自分はちょっと好きです。